令和3年度男女共同参画講義

男女共同参画講義 Web

【場所】島根大学医学部臨床大講堂

【対象】島根大学医学部医学科4年生

【主催】島根大学医学部地域医療支援学講座 島根県医師会

 

午前の部は例年お世話になっている広島大学医学部医学教育センター教授の蓮沼直子先生に、『ライフイベントとキャリア』について教示いただいた。シナリオグループワークを男女混合19グループで行い様々な意見が交わされた。そのうち4グループに考えを発表してもらい、先生からの講評をいただいた。また、産休・育休制度利用のメリット・デメリットについてお話しいただき、実際に医師がどのように活用しているかの例を示していただいた。中盤では、大谷翔平選手の目標達成シートのワークで、将来の目標を言語化することの難しさを学び、達成するための項目を可視化し、そのプロセスについて考えた。最後に、卒後10年目までのキャリア年表を作成し、どのようなワーク・ライフを目指すのか、学生は将来への具体的なイメージを膨らませた。

 午後の部は、島根大学で医師として頑張っている3名の先生をキャリアモデルにお話しいただいた。それぞれに苦労しながらも、家庭と仕事を楽しく両立している様子が伺えた。

医師会共同主催の特別講演では2名の先生にご講演いただいた。一人目は神奈川県立保健福祉大学ヘルスイノベーションスクール教授の吉田穂波先生に『受援力』についてのお話を頂いた。講義は、学生にもマイクを向けられ、双方向性にすすめられた。『常に感謝の気持ちを持ち、愛を注ぐことが患者さんに接するときにも大切である』と教示いただいた。

二人目はWHOシニアアドバイザーの進藤奈邦子先生に、WHO本部ジュネーブからお話しいただいた。世界のコロナ情勢やオミクロン株の脅威についてデータをお示し頂き、エビデンスに基づく貴重な講演を拝聴できた。また、進藤先生のご経歴について脳外科から感染症専門医への転科の経緯や、家庭と仕事を両立しながらWHO医師として第一線での活躍など輝かしいキャリアの軌跡についてお話しいただいた。

 多くの先生方のキャリアについてお話を聞くことが出来た。学生からは「このような講義はほとんどなかったのでとても参考になった。」という感想が聞けた。学生の男女共同参画に対する意識がさらに高まるよう、次年度に向けて充実したプロラム構成を考えていきたい。学生にとっても普段とは違う講義で実りが多かったようである。